兵庫県及び神戸市へ事業提案を行い、事業採択を受け、6テーマの事業を実施しました。

2019年7月~9月実施

森林病害虫(松くい虫、ナラ枯れ)被害森林調査(兵庫県事業)

調査内容:森林病害虫被害により枯れ木が出る7月~9月ごろに上空から写真撮影を行い、病害虫による被害で枯れている可能性が高い木々を抽出しました。また、倒木した際に遊歩道等へ影響が出る恐れのある危険木の位置を地図上に表示しました。ドローンの活用により、従来の踏査と比べ短時間で広範囲の調査が可能になります。

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森林病害虫被害疑い木と危険木の位置(神戸市立森林植物園)

2019年7月、2020年2月実施

港湾施設(テトラポッド等)の健全度調査(神戸市事業)

調査内容:ドローンで撮影した画像からテトラポッドの3次元データを作成しました。従来は高波や台風の災害後にテトラポッドの移動や破損などの異常がないか船からの目視で確認していましたが、ドローンの使用により異常が生じた部分を短時間で抽出することが可能になります。

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テトラポッドの3次元データ(神戸市沿岸部)

2020年1月実施

土砂災害箇所抽出調査(兵庫県事業)

調査内容:丹波市市島で発生した土砂災害現場をドローンでレーザー測量し、その結果を県が保有する災害発生前の航空レーザー測量データと比較することで、災害による地形の変状箇所を抽出しました。ドローンによる計測と既存の航空測量データを活用することで、立ち入りが困難な山岳部でも広範囲の地形変状を詳細に把握することが可能になります。

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CS立体図*および比較結果
: プラスの変状 : マイナスの変状
*2012年に長野県林業総合センターで考案された、地形判読を容易にする図法

2020年2月実施

冬季通行不能期間における積雪状況及び道路施設の被災状況等調査(兵庫県事業)

調査内容:冬季期間中に積雪により通行止めとなる区間で動画撮影及び写真撮影を行いました。また、取得したデータを県が保有する積雪前のデータと比較することによって推定積雪量などを算出しました。以前は積雪により踏査が困難であった場所でも、ドローンを使うことにより容易に積雪量や道路施設の被災状況の確認が可能になります。

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積雪前航空レーザー測量データと積雪後3次元表層点群データの比較

2020年2月実施

土砂災害対策基礎調査・倒木リスク調査(神戸市事業)

調査内容:航空宇宙関連企業Swift Engineering Inc.社製のVTOL(垂直離着陸)型固定翼ドローンSwift021を使用して、土砂災害が発生した神戸市の高雄山周辺の写真測量を実施しました。得られた写真測量データを土砂災害発生前のデータと比較することで、崩落した土砂量を推定しました。またNDVI(Normalized Difference Vegetation Index:正規化植生指標 植物の量や活力を表す)カメラを使い周辺の木々の健康状態を把握し、今後倒木する可能性が高い危険木の判定を行いました。ドローンの使用により、人の立ち入りが危険なエリアや広範囲の被害状況の把握が短時間で可能になります。

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NDVI画像をもとにした植生の活性度の判定と抽出された危険木

2020年2月~3月実施

鳥獣対策(シカ・イノシシの生態調査、カワウの追い込み)(兵庫県事業)

調査内容:赤外線カメラや自動航行を使用した上空からのシカ・イノシシの捜索を行い、シカ7頭の群れを発見しました。またカワウの追い込みではカワウの群れを複数回数百メートル移動させることに成功しました。従来はハンターからの目撃数の情報や足跡・フンなどの地上の痕跡をもとに頭数を予測していましたが、ドローンを使用することで上空から広範囲の生息状況の確認が可能になります。

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シカ7頭を発見

最高執行責任者(COO) ニック・バルアは「ドローンを使用することで、従来の方法と比べて大幅な効率化や作業安全性の向上が可能である。今回の兵庫県での実績をもとに、全国の各自治体にも事業を広めていきたい」と意欲を語りました。

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